カテゴリー「コンサート感想」の記事

2019年7月24日 (水)

ライトナーのブルックナー

晴れ時々曇り。雲は多いがようやく夏らしくなってきた。

今日初めてクマゼミの声を聞いた。

 

今年のツバメは巣立ったと思い2ヶ月ぶりに車庫に車を入れた。

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無意識に巣のある場所を見上げると1羽のツバメが庇に停まっている。

???????

取り残されてしまったのだろうか?

無邪気に首を傾げながらこちらを見ている姿に警戒心は感じられない。

 

今日は久しぶりにブルックナー。

フェルディナント・ライトナーの第9番を聴く。


Hanssler Swr Musicから出ているCDでライヴ収録。

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交響曲第9番ニ短調(1894年初稿 ノヴァーク版)

  フェルディナント・ライトナー(指揮)
  シュトゥットガルト放送交響楽団
 
  録音:1983年11月14日 
     シュトゥットガルト、リーダーハレ

無駄のない透明な響き、虚飾を排した冷たいほどの厳しさの中に滔々と流れていく音楽。

 

恐ろしいほど耳の良い人なのだろう。

全てを知り尽くした人による全ての楽器が完璧なバランスで鳴り響いているブルックナー。

 

3年前に同じ演奏を聴いていた。

 

ダブリ買いだった。orz

 

Youtubeはライトナー指揮のバッハ、アリア

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2019年7月23日 (火)

紀尾井ホール、MMCJコンサート

梅雨未だ空けず、昨晩も県西部で大雨。磐田では橋が流された。

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先日、ポコとの朝の散歩の途中で用水路の堤防上にカルガモを見た。

逃げずに下ばかり見ているので良く見ると川面にヒナの姿が。
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堤防上に上がれず、ピィピィ鳴きながら親の方を見ていた。

しばらくすると親が降りて一緒に流れていった。

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東京滞在二日目の土曜日、MMCJ(Music Masters Course Japan)のオーケストラコンサートに行っていた。
場所は四谷の紀尾井ホール。

 

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MMCJは指揮者の大友直人が中心となっている世界の若い音楽家たちを対象とした室内楽の中心の国際音楽教育セミナー。
今年で19回を迎えるという。

 

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講師陣ではニューヨークフィルの音楽監督を務め、現在ドイツのNDRエルプフィル(旧北ドイツ放送響)首席指揮者のアラン・ギルバート一家が目を引く。

本人のアラン・ギルバートをはじめ父のマイケル・ギルバート、ニューヨークフィルのヴァイオリン奏者だった建部洋子、妹のリヨン国立管のコンサートミストレルのジェニファー・ギルバートら一家総出の出演。

この日はセミナーの最後を飾るオーケストラコンサートで、セミナー参加者のほか講師陣や在京のプロオケ奏者などの混成オケ。

 

プログラムは

・交響曲第44番 ホ短調 「悲しみ」   (ハイドン)

・室内交響曲第1番 ホ長調       (シェーンベルク)

・Novelette for Violette ~ On a Theme by Scarlatti(2017) (荻森英明)

・交響曲第2番 ニ長調          (シベリウス)

 

というもの

 

最初のハイドンは指揮者なしでコンマスはアカデミー室内管の首席ハーヴィ・デ・スーザ
2曲目からのコンミスはジェニファー・ギルバート。

指揮はシェーンベルクはマイケル・ギルバート。
後半の2曲は大友直人が指揮。

最初のハイドンは指揮なし。


きっちりアンサンブルを整えた優等生的なハイドン。
前日の芸大の学生が中心だった演奏よりも、プロのテイストが多少上回るように聞こえたのは多国籍メンバーの集まりだからか。
第2楽章のホルンのハイトーンは見事。

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シェーンベルクの室内交響曲第1番の指揮はマイケル・ギルバート。

ニューヨークフィルのヴァイオリン奏者でストコフスキー時代のアメリカ交響楽団のコンマスだった人。ニューヨークフィルの音楽監督だったアラン・ギルバートの父。

このMMJCの講師陣の最長老にして中心的人物のようだ。
眼光鋭く見るからに只者でないオーラが漂う。

若い音楽家達への深い愛情と包容力も感じられ難曲をきっちりまとめた手堅い出来。

 

後半は大友直人の指揮で最初に日本の若い作曲家荻森英明によるNovelette for Violette ~ On a Theme by Scarlatti(2017) 

この曲はアレッサンドロ・スカルラッティの可愛らしい歌曲「すみれ」による自由な変奏曲。

かなり注意して聞いても「すみれ」のメロディはほとんど聞こえてこない。

前半は親しみやすい雰囲気の一幅の田園詩の趣。

後半になると壮大な映画音楽のような曲になっていた。
客席には作曲者の姿。

 

シベリウスは10型の小ぶりな編成ながらオケは必要十分な響き。
使用譜面は新全集版を使用しているらしく、木管楽器で聞き慣れぬ音が鳴っている。

要所要所にニューヨークフィルやロイヤルストックホルムフィルなどの海外オケやN響、都響の奏者を配して響きとアンサンブルを引き締めていた。

第2楽章の歌には聴いていて熱くなったほどフィナーレの熱い盛り上がりも壮大な出来だ。

 

若い音楽家達の音楽への熱き思いを堪能した二日間。

 

YoutubeはA.スカルラッティの「すみれ」、テバルディの歌

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2019年7月15日 (月)

東京芸大管打楽器シリーズ2019、ベルリン・フィル首席奏者 ヴェンツェル・フックスとシュテファン・ドールを迎えて

今日は「海の日」、未だ雨は止まず。

この長雨と冷夏は異常気象の様相を呈してきた。

 

これほどの長雨は平成5年以来だという。
この年は農作物に影響が出て米不足にもなっている。

 

金曜は吉祥寺でドキュメンタリー「ニューヨーク公共図書館 エクス リブリス」を見た後、そのまま上野へ。

 

金曜夕方の上野界隈、上野駅公園口からはそのまま東京文化会館へ吸い込まれていく多くの人。

オペラ夏の祭典2019-20 Japan⇔Tokyo⇔World『トゥーランドット』の初日だったのだ。

 

自分は東京芸大へ。

奏楽堂に着くと開場を待つ長い行列ができていた。

 

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この日は「管打楽器シリーズ2019 ベルリンフィル首席奏者 ヴェンツェル・フックスとシュテファン・ドールを迎えて」

 

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出演はベルリンフィルの首席ホルン奏者シュテファン・ドールと首席クラリネット奏者ヴェンツェル・フックスのほか、ピアニストの有森博、フルートの高木綾子や新日本フィルのコンマスだった松原勝也ほか在京オケの首席クラスにして芸大の先生たちと、芸大大学院在籍中の選抜学生たち。

 

・ストラヴィンスキー: 《七重奏曲》

・ヒンデミット:ピアノ、金管と2台のハープのための《 協奏音楽》 作品49

・ストラヴィンスキー:《 管楽器のための交響曲》 1947年版

・マルティヌー:《九重奏曲第2番》 H 374

・ラフ:《 シンフォニエッタ》 ヘ長調 作品188

というもの。

 

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珍しい曲のオンパレードで演奏者の顔ぶれも凄い。

ヒンデミットは10の金管楽器と2台のハープとピアノ。
他の曲も特異な編成でなかなか聴けない曲ばかり。

 

沼響が秋の演奏会で取り上げるラフの「シンフォニエッタ」もあるのがありがたい。

 

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開演に先立ちホールに突然トランペットの音が鳴り響いた。

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なんて下手なトランペットだ・・・・

 

するとドールとフックスが入場、フックスの片手にはトランペット。

フックスが吹いていたのだ。

 

通訳を交えてしばらく二人のトーク。

そしてフックスが「レオノーレ」のファンファーレを吹いて退場。

 

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このコンサートはシュテファン・ドールのプロデュースだという。

 

ヒンデミットとストラヴィンスキーの「シンフォニーズ」はドールが指揮して出演メンバーは芸大の学生が中心。

最初のストラヴィンスキーの七重奏曲とマルティヌーは、フックスとドールに加えて芸大の講師陣によるこれぞプロの演奏。

 

最後のラフは以上のメンバーに数人の学生たち。

 

最初のストラヴィンスキーの「七重奏曲」のホール全体に広がるふわりとした響きを聞いた瞬間に「あぁ、これはいい演奏会になりそうだ」と直感。

 

続くヒンデミットでは、モダンでシャープな響き、ブラス・クワイア独特の柔らかでまろやかな響きとフォルティシモの壮大さには「画家マチス」を髣髴させるものもあり、 ハープの2人とピアノの有森博の名人芸も堪能。

 

 

編成の大きな「シンフォニーズ」も、ストラヴィンスキー独特のミステリアスな響きとロシア民謡風のティストが見事に融合。
終盤の悲しげなコラールを聴いているうちにこの曲がドビュッシーの追悼のために書かれたことに今更ながら思いを寄せることができた。

 

休憩中に沼響の女性フルート奏者としばしの立ち話。

 

彼女によると、ストラヴィンスキーのシンフォニーズは秋の演奏会の候補曲のひとつだったとのこと。

彼女「今日聴いていて、無理だとわかったわ」

私「そりゃそうだよ とてもとてもアマチュアが短期で仕上げられる曲じゃないよ」

 

そして後半。

マルティヌーは木管五重奏にヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスの編成。

 

さすがにプロ中のプロの演奏で、学生が多かったシンフォニーズとヒンデミットとは次元の異なる音楽が鳴っている。曲も良いし、本日最高の出来。

特にフルートの高木綾子とホルンのドールが凄い。

聴いていて鳥肌が立ってきた。

それにしても良い曲だなぁ。
マルティヌーがますます好きになってきた。

 

 

そして最後はラフの「シンフォニエッタ」。

沼響の秋の演奏会でも演奏する曲でフルート、クラリネット、オーボエ、ファゴットとホルン各2本の、ちょうど木管五重奏二つ分の編成だ。

リストの交響詩のオーケストレーションにも手を貸しているラフだが、自分の印象では いささか洗練さに欠け野暮な作風の印象があった作曲家。

 

だがここでは馥郁としたロマンティックな香りと、屈託のない喜びにあふれた音楽が鳴っている。
この演奏を聴いていて、こんなに楽しくて良い曲だったんだ。と印象が一変。

 

 

実演でこれだけ珍しい曲に接することができて、しかも望みうる最高水準の演奏に感謝。

 

これで2千円は安いなぁ。

 

東京滞在記、続きは後日。

 

Youtubeはストラヴィンスキーの管楽器のためのシンフォニーズ、ブーレーズの指揮

 

 

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2019年6月23日 (日)

静岡で娘のライヴ

曇り時々雨。昨日は夏至、 図書館の入り口に紫陽花が咲いている。

 

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冬至に「ゆず」夏至には「紫陽花」

 

 

なかなか梅雨は明けずに今日も雨模様の日曜日。

 

昨日の午後はお寺の役員会。そして夜は娘のライヴを聞きに家内と静岡に行っていた。

 

 

静岡まで車で行こうか電車にしようか最後まで迷っていたが、家内が駅前の「イーラde」に入っている無印良品で買い物があるというので、ここの駐車場に車を入れて電車で行くことにした。

 

夕食は、娘が薦めたライヴハウス近くのハンバーグの店で。

 

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娘のバンドの出番は最後だというので、8時過ぎにライヴハウスへ。

 

地下のライヴハウスに入ると若者で一杯。

 

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明らかに違和感のある我々は、最後尾の椅子席に座ってドリンクをちびりちびりやりながら観ていた。

 

アマチュアながら全てオリジナルだという曲を6曲ほど。

 

 

客もノリノリで、娘はキーボードとヴォーカル。
メンバーも手馴れた雰囲気。

 

 

終演後娘に見せられた楽譜?には歌詞とコードが書かれているのみ。
ほとんどアドリヴだったらしい。

 

へーぇ、いつのまにかこんなことも出来るようになっていたのか、と驚き、
初対面のメンバーから挨拶されてぼうーとしつつ電車に乗り自宅到着は午前零時。

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2019年2月17日 (日)

日曜はオーケストラ三昧、木嶋真優のヴァイオリンそして沼響の練習

暖かなで穏やかな日曜日。

ポコも日なたで上機嫌。


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今日は静岡交響楽団定期演奏会、今回は三島。


開演前に、先月感銘を受けた三島の佐野美術館の「甦る刀剣」展に行くつもりで早めに家を出たけれども道路が渋滞。


とても観る時間はなく、やむなく直接ホールに向かうと近くの駐車場は満車。

幸い近くの駐車場に停めることができた。


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コンサートの内容は高関健指揮でオールショスタコーヴィチプログラム。


・組曲第1番

・ヴァイオリン協奏曲第1番 イ短調  作品77

・交響曲第5番 ハ短調        作品47


 高関健  指揮
 静岡交響楽団
 木嶋真優   (ヴァイオリン)


ヴァイオリンは今話題の木嶋真優。


席はほぼ中央前から4番目で完全にソリストがお目当て。

前日の清水公演での好調ぶりは事前情報で入っていた。


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最初の組曲ではフォルティシモでのオケの音の混濁が気になった。

ホールに慣れていないようだ。



そしてヴァイオリン協奏曲。


彼女の超絶のヴァイオリンは期待通り。

変幻自在の音色変化、そしてストラディヴァリウスが朗々と鳴っている。



第3楽章の幽玄な世界ではあたかも薪能の場に立ち会っているかの如し。

古代の巫女の儀式に立ち会っているかのようで、会場の聴衆も釘づけ状態。


パッサカリアの長大なカデンツァを経て終曲のブルレスケに突入するスリリングな瞬間ではゾゾゾっと鳥肌が立った。

これは凄い!


合わせ名人の高関健の棒さばきも見事なもの。


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後半の交響曲も手慣れた指揮にオケも良く応えた熱演だった。


フィナーレで指揮とオケとでテンポの齟齬はあったもののオケが壮大に鳴り切っていて 楽しむことが出来ました。


静響も高関さんが指揮者になってから面白くなってきた。


終演は5時過ぎ。




コンサートが終わった後、興奮冷めやらぬ中その足で沼津市民文化センターへ向かう。

沼響の日曜練習。

場所は小ホール。


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曲はフォーレの組曲「マスクとベルガマスク」の初合わせにラロのスペイン交響曲と サン・サーンスの交響曲第3番。


久しぶりの弦楽器、管打楽器の合奏だ。


なんとか練習開始の6時には間に合った。

静響のコンサートを聴いた沼響の団員が練習途中でポツリポツリと会場に入ってきた。


オーケストラ三昧の一日。



Youtubeは木嶋真優の弾くショスタコーヴィッチ、今日のソロはこの映像よりも凄かった。

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2019年1月21日 (月)

東京大学音楽部管弦楽団第104回定期演奏会のことなど

新たな週の始まり。本日快晴。

日曜は東京大学音楽部管弦楽団第104回定期演奏会に行っていた。

場所はサントリーホール。




9時50分沼津発高速バス新宿行に乗る。


途中足柄SAでトイレ休憩、渋滞で遅れることも予想して昼食用にホットドックとドリンクを購入。


定刻通りに渋谷に到着。地下鉄でサントリーホールへ。

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東大オケは100年近くの歴史を誇る学生オケの雄。


かつて作曲家の柴田南雄氏が1978年に演奏された東大オケのマーラーの演奏を聴いた感想を書いていた。



・・技術的な出来栄えから言えば東京にいくつかある職業オーケストラの真ん中よりも上かもしれぬ。・・・

曲は早川正昭指揮の交響曲第6番。


この一文が頭に残っていて東大オケの同曲の私家版LPも手元に有る。(山岡重信指揮のもの)




今回の曲は


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・組曲「マ・メール・ロワ」  :ラヴェル

・交響詩「死と変容」     :R.シュトラウス


・交響曲第3番 ハ長調「オルガン付き」 :サン・サーンス



   三石精一指揮
   東京大学音楽部管弦楽団
 
   オルガン:小島弥寧子

というもの。


チケットは完売。

今回の座席は1階前から6列13番、ほぼ理想的な場所だ。

 
マ・メール・ロワとサン・サーンスはかつてこのホールでプロオケの演奏を聴いている。


ラヴェルは1995年ブーレーズ指揮のロンドン交響楽団。
サン・サーンスは1989年バレンボイム指揮のパリ管弦楽団。

 
ブーレーズの時は共演予定のポリーニが体調を崩し、予定されていたバルトークのピアノ協奏曲第2番がシェーンベルクのピアノ協奏曲に変更になり、当日になって協奏曲も も弾くことが出来ず、結局シェーンベルクのピアノ小品を数曲弾くだけになってしまった。
その埋め合わせとして、当初プログラムになかった「マ・メール・ロワ」が演奏された。


演奏はこの組み合わせで悪かろうはずもなく手慣れた名演だったという印象。

ちなみにメイン曲は「春の祭典」だった。



バレンボイムの時のサン・サーンスは前プロで、メインはスクリャービンの「法悦の詩」。

中プロとして何かあったはずだが思い出せない。


この時はスクリャービンの巨大編成オケの印象が強烈で、サン・サーンスは透明で美しい演奏だったものの曲の弱点がさらけ出されてしまって期待外れが大きかった印象しか残っていない。




そんなことを思い出しながら、そして今練習中のサン・サーンスのホルンパートを反芻しながら聴いていた。




三石精一は隣町のアマオケ三島フィルの指揮者だったので何度か聴いている。


オケを手際よくまとめる職人的な手腕の中にもがっしりとした構成力で聴き手を掴む手練れの指揮者の印象。


そして開演。




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ステージに登場したのは自分の子どもたちと同じ世代の学生たち。


最初のラヴェルから初々しく清々しい響きがホールに漂う。

良くコントロールされた透明な弦楽器の響きに感心する。

コンマスのヴァイオリンソロなど立派なものだ。


巨大な編成の「死と変容」もクライマックスでの熱く巨大な響きも聴きごたえのあるもの。金管楽器の多少の混濁はやむなしか。



後半のサン・サーンスは手に汗握る白熱の演奏で、空気を揺るがすオルガンの巨大な響きの中で学生たちの熱き思いがストレートに伝わり、会場も興奮状態となっていた。


弦楽器もうまいがオーボエのソロが見事。


アンコールは歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」間奏曲をオリジナルとおりのオルガン付きで。


目を真っ赤にしてヴァイオリンを弾いていた女性奏者たちはこれで卒団なのだろうな。


爽快にして気持ちの良いコンサートでした。


帰りはインフルエンザで臥せっていた娘のマンションに寄り、帰宅は10時少し前。

Youtubeはデュトワ指揮モントリオール響のサン・サーンス交響曲第3番 

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2018年12月28日 (金)

韮山時代劇場で娘のライヴ

晴れ、昨晩は台風並みの強風。

寒波が降りてきたようだ冷えてきた。

娘は友人と東京に遊びに行き家内は年末の買い物。




本日で今年の仕事納め。

社長の年末の挨拶。
昨年は同じ場所に古くからの友人が立っていたことを思い出した。


前社長であった彼はこの3月に急逝。

1年経つのは早いもの。

現社長の話を聞きながら昨年の同じ場面を昨日の出来事のように思い出していた。




今週の火曜日、振替休日のクリスマスイヴには娘が所属するバンドのライヴに家内と行っていた。

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場所は伊豆の国市韮山にある時代劇場映像ホール。


この劇場に来たのは久しぶりで映像ホールの場所がわからない。

道すがらの人に尋ねて案内された場所は大ホールだった。




中に入ると地元の高校吹奏楽部の定演の真っ最中。

早々にホールから出て映像ホールを探す。



するとコミュニティFMの放送局の横に映像ホールの小さな表示が見えた。


会場に入るとさほど広くはないが天井が高い半円形の建物。


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客は出演者を含めて50人ほどが丸テーブルを囲んでお茶やお菓子をつまみながら聴いていた。




ちょうどバッハの「半音階的前奏曲とフーガ」を若い女性が弾いている。

ピアノはヤマハの小型グランドピアノ。

調律が万全でなく、それぞれの音のピッチが不揃いで音が暴れている。

これでは奏者が気の毒だ。


なんとなくチェンバロっぽく軽い響きなのは、楽器のコンディションのためだろう。




ライヴといっても気心知れたアマチュア音楽家たちが集まってさまざまなジャンルの音楽を気楽に楽しむというもの。

出演は全部で11団体と個人。


クラシック有り、フォークギターの弾き語りありロックバンドありといった雑多なもの。



自作のピアノ曲を弾く若い女性や自作の弾き語りを披露する若者達も。

バッハ、ベートーヴェン、ドビュッシーからチック・コレア、日本のポップスエトセトラ。



出演者の平均年齢は若く、聴衆もその仲間とおぼしき人達。

自分がこの中でかなり年長の部類であることを意識する。



演奏レベルに差はあれどお互いに仲間の演奏を無心に楽しんでいるのが良い雰囲気だ。

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このコンサートは今回が5回目だと言うことで娘は第1回からの常連らしい。


娘はヴォーカルのかたわらMCやらホルンを愉しげに吹いたりしていた。


曲はチック・コレアの「ラ・フィエスタ」やメンバーのオリジナル、その他「アランフェス協奏曲」など。



いつ練習したのだろう?



会場で母校の吹奏楽部顧問であり後輩のK君を見つけた。

教え子の高校生がここでイベールの難曲、サクソフォン協奏曲を吹いたのだという。

私「へぇー、音大を目指しているの?」
K「その気はないようです」




終演は5時過ぎ。

帰りに家内と「一匹の鯨」でR50ラーメンと餃子。

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ミョウガが良い味を出している辛口ラーメンだ。

その後家近くの人気のケーキ店「ぺるる」に寄ってみるとケーキは売り切れだとのこと。


ちょうど店のクリスマス・イベントでトランペットの演奏を披露していたらしくサンタの衣装の男女が楽器を片付けていた。

よく見ると男性は市内老舗吹奏楽団の顔見知りの団員。



ともあれ、おいしいケーキや紅茶もいただきながら娘の活躍を見ていた2時間余り。



ここ数年でも印象的なクリスマスイヴ。


youtubeはチック・コレアの「クリスタル・サイレンス」

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2018年11月17日 (土)

ウェルザー=メスト&ウィーンフィル来日公演

曇のち晴れ、朝晩少しずつ冷えてきた。

木曜は所用があり東京に行っていた。

用件は午後からだったので朝早めに家を出て、国立博物館で開催中の「マルセル・デュシャンと日本の美術展」。

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デュシャンの特異な作品の数々のうち主に絵画作品が中心の展示。

既製品に多少手を加えた作品としては有名な「泉」(小便器)、瓶乾燥器など。

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ウーム、正直なところ私には解説を見て初めて意味がわかる作品が多かった。

平日でもあり入場者はさほど多くない。


デュシャンと関連付けて第二部は「デュシャンの向こうに日本がみえる」と称して国立博物館所蔵の作品展示。

自分としてはこちらがお目当て。

利休が愛した長治郎作の黒楽茶碗「むかし咄」

豊臣秀吉の北条攻めの際、伊豆韮山の竹を使い利休が作製したと伝わる竹一重切り花入れ「園城寺」。


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本阿弥光悦作の国宝「舟橋蒔絵硯箱」と光悦自身の美しい書「摺下絵和歌歌巻」。


そして狩野探幽と俵屋宗達が同じ題材で書いた「龍図」


他に東洲斎写楽、喜多川歌麿など。

国宝重文がずらりと並んだ展示。

いずれも広く知られた逸品ばかり。

間近に見る利休の切花入には周りに人もおらず、時間の経つのを忘れて長い間見入ってしまった。

竹の口をよく見ると内部に通る一筋の茶紫の線が実に良い雰囲気だ。

これは至近距離で見ないとわからない。

光悦の蒔絵のどっしりとした重量感。


デュシャンとの関連はよくわからないが良いものを見た。


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ちょうど国立博物館では庭園の一般開放中で、紅葉を期待して入ってみた。




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紅葉にはまだ早かったけれども、庭園内に点在する江戸時代の茶室の素朴で落ち着いた趣に心安らぐ思い。

利休の作品の余韻にうまくつながった。


昼食は娘の働く会社近くのステーキレストランで娘と待ち合わせ。


午後からの所用を済ませて夜はミューザ川崎シンフォニーホールでウィーンフィル来日公演。


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ウィーンフィルの実演は1989年のアバドでモーツァルトとブルックナーを聴いて以来。
その時はオーチャードホールだった。



今回の席は4階やや右側。このホールの上の階は前の席との間が狭い上に一列が長い。
居心地は良くないが音はバランス良く聞こえていた。


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指揮はウィーン国立歌劇場総監督を歴任しクリーヴランド管弦楽団の音楽監督にして ニューイヤーコンサートにも登場しているフランツ・ウェルザー=メスト。

・序曲「謝肉祭」作品92        ドヴォルジャーク
・ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲 イ短調 作品102
                     ブラームス
・「神々のたそがれ」第3幕抜粋   
              ワーグナー~ウェルザー=メスト編曲

ヴァイオリン:フォルクハルト・シュトイデ
チェロ   :ペーテル・ソモダリ

ブラームスとワーグナーの曲は作曲者自身がウィーンフィルを振って演奏している曲だ。

ソリストの二人はウィーンフィルの団員でヴァイオリンはコンマスの一人でチェロはウィーン国立歌劇場のソロチェリスト。


最初のドヴォルザークからコントラバス8人の16型。

ウェルザー=メストの音楽は奇をてらわずウィーンフィルの特質を上手く引き出していく正統的なもの。


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オケ全体の響きに溶け合いながらも自己主張も充分。

ソロとオーケストラが一体となってじっくり豊かに歌い上げる第二楽章を聴いているうちに、ブラームスとウィーンフィルとの深い絆のようなものが時代を超えて伝わってきた。


これが伝統というものなのか。



流れの良いウェルザー=メストの指揮もウィーンフィルの自発性を見事に引き出している。




ワーグナーは楽劇「神々のたそがれ」第3幕から4曲をウェルザー=メストが編曲して接続曲としたもの。

夜明けとジークフリートのラインへの旅に始まり1曲置いて葬送行進曲。
最後に終曲。

再び16型、ティンパニ奏者2人にワーグナーチューバを含むホルン8人、バストランペットも加わる大編成。

これは圧巻だった。

深く奥行きのある重量級の音がほどよい音圧でホール内を満たし、ウィーンフィル独特のティンパニの音がずしりと音楽全体を引き締めていく。

フォルティシモでのウィンナホルン8本の咆哮には鳥肌が立ってきた。
ジークフリートコールのホルンソロでは、最初ステージ裏で吹いているように聞こえたけれど、良く見るとステージ上で吹いていた。
これは音を後ろの壁面に反射させて、あたかも遠くのステージ裏から響くように吹いていたのではなかろうか。
これには驚いた。



アンコールはヨハン・シュトラウスを2曲。


・ワルツ「レモンの花咲くころ」
・ポルカ「浮気心」

やはりこのような曲になるとウィーンフィルは特別な存在だ。

youtubeはウェルザー=メスト指揮クリーヴランド管のブルックナー、交響曲第8番

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2018年10月28日 (日)

バボラーク・アンサンブルを聴く

穏やかな10月最後の日曜日。

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昼下がりに近くの牛臥山公園に行ったりしていた。



ここの小浜海岸は、井上靖の自伝的な小説を原作として映画化された「わが母の記」で ロケに使われた場所。

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役所浩司扮する主人公の洪作が母役の樹木希林を背負う印象的な場面で使われていた。

原田眞人監督は同郷にして高校の先輩。

ススキ越しに大瀬岬が良く見えた。


夜は隣の新築祝いの宴席。
ご主人は腕の良い大工なのでかなりの部分は自作。

最新の技術と実験的な手法を取り入れていて、最小限のエネルギーで冷暖房をまかなえる屋内の空気循環の工夫には驚くことばかり。

隙間風自然冷房の築90年のわが家と比べて隔世の思い。



今月20日の土曜日に聴いたバボラークのことなど。

世界的なホルンの名手ラデク・バボラーク率いるバボラークアンサンブルのコンサートに行っていた。

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会場は晴海アイランド・トリトンスクエア内にある第一生命ホール。

ホールは満席完売状態。若い女性客も多かった。


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自分の隣の学生らしき女性の手荷物は黒いケースに入ったホルン。
ホルンを吹いている人も多く来ているのだろう。


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曲はなんとモーツァルトのホルン協奏曲第5番、第6番。
他にライヒャとボウエンの作品。


モーツァルトのホルン協奏曲は第4番まで。

そのうち最晩年に作曲された第1番は2つの楽章しかない。

今回の第5番、第6番は、断片として残された変ホ長調のK.370bと
ホ長調のK.494を補筆したものをそれぞれ第1楽章としている。

それぞれ第2楽章と第3楽章は、モーツァルトの他の作品から引用編曲して3楽章の協奏曲としたもの。

なお第6番の第3楽章には、ホルンのためのロンド・コンチェルタンテK.371を使用。

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アンサンブルは弦楽四重奏にコントラバスが加わったもの。

ライヒャのオリジナルがホルン五重奏だがこれを六重奏で演奏していた。

ボウエンの作品はデニス・ブレインに献呈された曲。

20世紀に作曲された曲ながら、保守的な作風でディーリアスやエルガーに共通した渋さと清涼感がミックスされたような曲。

これら4曲を、柔らかな音色で弦楽器と溶け合いながら時にはソリスティック、時にはアンサンブルの一員として見事な演奏を聴かせてくれた。


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モーツァルトの2曲は、モーツァルトの作品とはいえ従来の4曲の協奏曲とは音楽とホルンの一体感が異なるように思う。

この日演奏されたモーツァルト自身が書いた未完の二つの楽章は、自分には実験的な手法を試みようとして当時のホルンの限界が見えて作曲を止めてしまったようにも思える曲。


他の曲(バセットクラリネットのためのアダージョや交響曲第19番、第22番など)を編曲して持ってきた楽章も、違和感とまではいかないが3楽章の協奏曲としてはモーツァルトの天才的な閃きが薄まっているような気がする。


さらに各曲でのバボラーク自身によるカデンツァの見事さが、曲の弱点を浮かび上がらせているようにも見える。

カデンツァでのバボラークの重音奏法はとにかく凄かった。

このバボラークの超絶技巧はライヒャでいかんなく発揮。

数多くの管楽器のための音楽を書いたライヒャの作品は、とかく表面的でどの曲も同じように聞こえがちだけれども、曲としてのインパクトはモーツァルトよりもこちらの方が上だった。



それにしてもバボラーク。

唖然とするような演奏の連続に、楽章間では会場内を恐ろしいほどの静寂が支配。

演奏を聴いているうちに、これほどのホルニストは世紀にひとりかふたり。
まさにデニス・ブレイン以来の歴史的な名手だと思った。


ここに来ていた観客の誰しもが思ったのではなかろうか。

アンコールはなんとヤナーチェクの「シンフォニエッタ」から第4楽章。

信じられないことだが、オケ原曲に出てくるチャイムに似た音がこの編成で
実際に聞こえてきて唖然。


それともそら耳だったのだろうか。

youtubeはバボラークアンサンブル

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2018年10月22日 (月)

ブロムシュテット、N響定期のハイドンとマーラー

朝の冷えが少しずつ深まり今日も爽やかな秋の空。

夕方見た富士の雪は昨日よりも薄れていた。

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先週金曜日の東京滞在の続きです。


フェルメール展のあとは代々木上原のそば処「山せみ」で昼食。

静かにショパンが店内に流れる東京でのお気に入りの店。


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代々木で所用を済ませ夕食はとらずにそのまま歩いてNHKホールへ。

開場は18時。

ホールには開場前に到着。
空が曇り始めて雨の気配。


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N響定期は3年前にノリントン指揮のティペット、シューベルトプロ以来。


今回は名誉指揮者のブロムシュテット。

ブロムシュテットの実演は初めてだ。

歴代のN響の名指揮者たちマタチッチ、スゥイトナー、サヴァリッシュらはいつでも聴けると思っているうちに皆聞き逃してしまった。

辛うじてホルスト・シュタインをバンベルク響との来日公演で聴けたくらい。

ブロムシュテットは御年91歳。
ここで聴いておかねば・・・・という気持ちが正直なところ。


できるだけ良い条件で聴こうと席は1階S席中央やや後方。



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プログラムは


・交響曲第104番ニ長調「ロンドン」    ;ハイドン
・交響曲第1番ニ短調  「巨人」      ;マーラー

標題付き交響曲の2曲。

いずれもかつて沼響で演奏した曲だ。

オケの配置はコントラバス下手対向配置。

ステージ上にはティンパニが3セット。

右端のセットはハイドン用のバロックティンパニ。

ひな壇上段の2セットはいずれもマーラーの二人の奏者用。


そしてブロムシュテットの登場。

とても90を超えているとは思えない。
テレビでお馴染みの矍鑠とした姿。

最初はハイドン。

第1楽章序奏に続く柔らかで気品にみちた主題では不覚にも涙が出てきた。
ピタリとピッチの合った極上の弦楽器の音。

今まで聴いてきたN響とは違う音が鳴っている。
第3楽章での絶妙なパウゼも神の域。

曲が終わり、前プロなのに盛大なブラボーと大きな拍手が鳴り止まらない。

そして休憩の後「巨人」。

ホルンはアシストを入れて8人、元N響団員の日高さん、山本さんの姿も見える。

フィナーレ最後のホルンの補強はトランペット、トロンボーン各1.

使用譜は最新のベーレンライター譜ではなく通常版。
したがって第3楽章冒頭のコントラバスはソロ。

演奏は、これほどの大きな編成になるとハイドンで聴かれたような均一な透明感のある響きは望めないものの大編成オケの醍醐味を満喫。

ブロムシュテットの指揮を見ていると体が非常に柔らかく、この柔軟な体から停滞感のない充実した音楽が流れていく。

聴いていて第3楽章の葬送行進曲が、ベートーヴェンの「第九」第4楽章で歓喜の主題が楽器が徐々に増えていく部分のパロディだということに気が付いた。

第4楽章も緻密にして雄大な出来だ。
若々しい青春の感情の爆発ではなく、真摯に音楽に向き合ったストイックなマーラー。

それにしても若い。

ブラボーと盛大な拍手に何度もステージに出てきてくれたブロムシュテットの誠実な姿は
孤高の修行僧のようにも見えた。

YoutubeはブロムシュテットとN響のマーラー、交響曲第9番

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