ルミエ・サクソフォンクアルテット沼津公演
12月最初の週末。寒さ厳しく、もう師走の気分。
過ぎ去った秋。
昨晩はルミエ・サクソフォン・クァルテットのコンサート。
仕事を終えてホール近くの「バーミヤン」で夕食。
久しぶりに行ったら配膳ロボットが料理を運ぶシステムに変わっていた。
「ずいぶん料理が来るのが遅いなぁ」と思いながらスマホをいじっていたら、顔を上げたら配膳ロボットが目の前に立っていた。
店員さんに比べ何か味気ないな。
コンサート会場は、市民文化センター小ホール。
この団体は東京芸術大学同窓生のメンバーによるサクソフォン・クアルテットで、今回は創設10周年を記念した一連のコンサートのひとつ。
アルトサクソフォンの戸村愛美さんは沼津市出身。
地元高校の音楽科から東京芸術大学に進学。
今年7月にグラズノフのコンチェルトを聴いている。
・アンダンテとスケルツォ :ボザ
・楽器紹介~山の音楽家
・25の練習曲から4曲 :ブルグミュラー
・英雄ポロネーズ :ショパン
休憩
・ボレロ :ラヴェル
・弦楽四重奏曲 :ラヴェル
~アンコール
「ふるさと」
ルミエ・サクソフォン・クァルテット
住谷美帆(ソプラノ)
戸村愛美(アルト)
中嶋紗也(テナー)
竹田歌穂(バリトン)
沼津市民文化センター小ホール
今回は10周年を記念して、メンバー4人の故郷での4回のコンサート。
茨城、鳥取に続いて沼津は3回目。
ファイナルは東京文化会館でのコンサートを予定している。
最初のボザはサクソフォン・クァルテットオリジナル曲の定番。
安定したテクニックと均一な音色、アンサンブルの緻密さでまずは実力を披露。
続く「山の音楽家」はバリトンサックスの中嶋さんのアレンジ。
手際よく各楽器のカラーを紹介。
ブルグミュラーではピアノ初心者おなじみの曲集から「素直な心」「アラベスク」「清らかな小川」「貴婦人の乗馬」の4曲を巧みなアレンジで聴かせる。
ショパンの「英雄ポロネーズ」も同じような傾向。
サクソフォン・クァルテットは、弦楽四重奏にも似た同質性とバランスが感じられて
音楽性も高いものが多い。
この形態ではダニエル・デファイエやマルセル・ミュールら、偉大な先人たちのアンサンブルがあり、それぞれ優れたディスクを残している。
手持ちでは10枚ほどのコレクション。
この団体10年という歴史を経て、アンサンブルとしてかなり熟成しているように思えた。
メンバーも若いのでパワーと持久力も十分。
それは後半のラヴェルで遺憾なく発揮されていた。
「ボレロ」では執拗なリズムを主にバリトンサックスが担当。
アレンジが巧みで、4人での演奏ながら室内楽的な面白みの中に、フルオケで聞くような色彩感も感じられる良い演奏だった。
弦楽四重奏曲は第1、2,4楽章を演奏。
こちらもアレンジが非常に良く、時としてオリジナルかと思えるほど。
曲の持つフランス的な洒落た軽みと音色感はサクソフォンに合っている。
これ、弦楽器でも難しいのに管楽器ではかなりの難曲だと思う。
4人ともなかなかの名人で、中でもソプラノサックスが傑出。
終演後のオリジナルグッズ売り場はかなりの盛況だった。
結成10年を経て、途中コロナ禍をはさみながらも着実に歩んできた結果なのだろう。
Youtubeはルミエサクソフォンクアルテットによるプラネルの「バーレスク」
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