カテゴリー「コンサート感想」の記事

2019年11月 6日 (水)

沼津牧水記念館、ヴェルクマイスター音律によるドビュッシー

本日快晴、朝は冷えた。


旭川で初雪を観測。これは平年より14日遅れだという。


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昼に職場近くの「とんかつシリウス」に入ったところ、かつてお世話になった元上司のMさんに会った。

Mさんは自分とほぼ同世代。

定年を迎える前に惜しまれながら退職、今は悠々自適の生活だ。

 

お互いの近況その他を食事しながらの小1時間。


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そして文化の日の日曜日、ヴェルクマイスター音律によるドビュッシーの演奏という興味深い演奏会に家内と行っていた。

 

場所は沼津牧水記念館。


開演時間は18時半。100名ほどのサロン的なコンサート。

 

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事前情報で入場者が100人を超えそうだということを聞いていたので、早めに会場に行き駐車場に車を止めて夕食のために沼津港まで歩く。

お目当ての「にし与」は夜間営業を止めている。

時間も限られているので、比較的空いていた中心部から外れた古くからある店に入った。

 

ところがこれが大失敗。

あえて店の名は出さないがオーダーした海鮮丼はシャリが冷たくボソボソ。
ネタの鮮度も悪い。

結局家内はほとんど口をつけずに残してしまった。

自分は完食したもののしばらく胃の辺りが重かった。

こんなものを出していたら、食を楽しみに沼津港まで来ていただいた人たちを失望させるだけではないか。

 

街灯の少ない暗い道をトボトボと二人で牧水記念館へ。

会場では家内の同級生が入口で待っていた。

ドビュッシーを歌う岡田千香子さんも家内の高校時代の同級生。

 

10年程前に同じ会場でオンド・マルトノを交えた岡田千香子さんの歌を聴いている。

 

今回は前半がモーツァルトそして後半はドビュッシー。

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ドビュッシーは「月の光」「亜麻色の髪の乙女」「ピアノのためにから サラバンド」
を作曲家でもある小森俊明のピアノで。

 

続いて名バリトン、カミーユ・モラーヌに師事した岡田千香子の歌で「ビリティスの歌」

 

再びピアノでドビュッシー晩年の作品「6つの古代墓碑銘」のピアノソロ版から最初の2曲。

 

最後にドビュッシー若き日の歌曲「マンドリン」というもの。

 

ヴェルクマイスター音律はバッハ、モーツァルト、ベートーヴェンの時代に特にドイツ語圏で使われていた音律と言われていて、今でもバッハやモーツァルトの演奏会やレコーディングには使用されているらしい。

ドビュッシーの時代にはほとんど使われていなかったようだ。

 

今は平均律が一般的。


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ヴェルクマイスター音律では転調するたびに協和の色が変わる。

前半のモーツァルトでは古雅な響きに感じていたのが、♭や♯の多いドビュッシーになると雰囲気が一変!

 

曲の中でモノクロームな部分からいきなりセピア色に変化したり、時としてカラフルになったりと色彩の変化の妙を堪能。

 

「6つの古代墓碑銘」も大好きな曲で、ドビュッシーのアルカイックな部分で統一されたプログラムも良かった。

 

Youtubeは「6つの古代墓碑銘」、アラン・プラネスのピアノソロ版

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2019年10月16日 (水)

テミルカーノフ指揮読響のチャイコフスキー、交響曲第5番

曇り朝のうち雨。
気温は下がり月曜に横浜で買ったハーフコートを着て出勤

 

月曜の横浜行き、横浜美術館のあとの昼食は東急スクエア地下の中華「香家」で坦々麺

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直ぐ隣の店は回転寿司「沼津港」

食事を済ませ、みなとみらいホールに向かう。

 

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ロシアの巨匠ユーリ・テミルカーノフ指揮のチャイコフスキーの交響曲第5番をメインとするもの。
オケは読売日本交響楽団。

今月は奇しくも小林研一郎の「カルミナ・ブラーナ」に引き続き2度目の読響。

 

スヴェトラーノフとロジェストヴェンスキー亡き今、ロシアの巨匠と言えばフェドセーエフとテミルカーノフ。

フェドセーエフは何度も聴いているのでこの演奏を聴く為に横浜へ。

 

翌15日のサントリーホール公演は完売。

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・ヴァイオリン協奏曲    :シベリウス

・交響曲第5番ホ短調    :チャイコフスキー。

 

ヴァイオリンソロは未だ20代の俊英エマニュエル・チェクナボリアン。
個性的な演奏を聴かせるアルメニアの指揮者ロリス・チェクナボリアンの息子だという。

 

客演コンミスはベルリン・コンツェルトハウス管の第1コンサートミストレルの日下 紗矢子。

彼女は12月にベルリン・コンツェルトハウス室内管を率いて沼津にやって来る。

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今回自分の席は2階左側ステージの真上。
ちょうどホルンセクションの真後ろで、指揮者も斜め右正面から良く見える位置だ。

自分がオケで吹いている位置に近いのがありがたい。

 

そして最初はシベリウス。

チェクナボリアンはシベリウス国際ヴァイオリンコンクールで2位となっている。
シベリウスを得意としているのだろう。

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テクニックは問題ない。

音色に適度な艶と粘り気があるのがこのヴァイオリニストの個性なのだろうか。

楽器は1698年製のストラディヴァリウスだという。

だが音楽への切り込みが浅いように思う。

この曲は過去にロンドン響の来日公演で同じ年頃の若き日の五嶋みどりで聴いている。

 

その時の五嶋みどりにあった挑戦的な鋭さとホール全体に拡散していくようなエネルギーの放射はこのヴァイオリニストには、ない。

さらに2年前にはラ・フォルジュルネで竹沢恭子の入魂のシベリウスを聴いている。

あれは本当に凄かった。

 

チェクナボリアンはよくも悪くも優等生的で、ある種のひ弱さを感じさせる。

オケも第2楽章終盤で一部乱れを感じさせる場面があった。

 

アンコールはヴァイオリンソロで「浜辺の歌」。

美しい音色でしっとりと叙情豊かに歌わせていて、これはよい。

 

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休憩のあとはチャイコフスキー。

高まる期待でホール内には指揮者の登場前から独特の雰囲気が漂う。

 

やがてテミルカーノフの登場。

シーンと静まり返った会場にオケも緊張気味。

自分の席からは指揮棒を使わないテミルカーノフ独特の指揮がよく見える。

 

テミルカーノフが俯きがちに両手を合わせて拝むような姿勢のまま静かに両手を下ろすと、ごく自然に曲が始まった。

へぇー!これは凄いな、指揮者とオケの以心伝心の姿。

まるで蕎麦打ち職人のような手の動き。

左手が実に雄弁だ。

 

シベリウスの時とはオケの響きがガラリと変わったのにも驚いた

ホルンセクションの真後ろの席、しかもチャイコフスキーの第5番は何度も自分が演奏している曲なのであたかも演奏しているような気分。

各ホルン奏者の右手の動きも良く見えた。

シベリウスもチャイコフスキーもゲシュトップの部分があり、良く見ているとシベリウスではゲシュトップミュートを使っていたがチャイコフスキーの第3楽章では使っていなかった。

 

持ち替えのタイミングや音色の選択の関係の理由があるのだろう。

 

手馴れたチャイコフスキーでありながらテミルカーノフは終始スコアを見ている。

時として熱くなりがちなオケを引き締めながら壮大なチャイコフスキーを構築。

客席も息を呑んで聴いている様子が伝わってきた。

 

テミルカーノフの若い頃の演奏には、ある種のあざとさが感じられてあまり好きではなかった。

初めて聴いたテミルカーノフの実演、オケが十分に鳴るように効果的に書かれた楽譜の中で、何もしなくても効果的に響く部分は自然に流し、強調したい部分はきっちり指示を出すという全てを知り尽くしたものの強みと凄み。

 

自然体の中での非常に説得力の強いチャイコフスキー。

演奏会終了後のホールロビーではチョコレートが配られていた。

 

Youtubeはテミルカーノフ指揮のラフマニノフ、シンフォニックダンス

 

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2019年10月 4日 (金)

小林研一郎の1812年とカルミナブラーナ

10月に入っても真夏並みの暑さ。
今朝突然の雷雨。雨が屋根を強く叩く音で眼が覚めた。

外を見ると落下する粒が視認できるほどの大粒の雨。
雨は30分ほどで上がりその後は晴れて気温と湿度が急上昇。

 

昨日は東京。


この暑さ。

都内で見かけるビジネスマンでネクタイにスーツ姿は少数派。

わが社は9月いっぱいでクールビズを終了したけれども早まったな。

 

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武蔵野合唱団第52回定期演奏会に行っていた。

場所は池袋の東京芸術劇場。

 

プログラムは

 

 

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・大序曲「1812年」合唱付   (チャイコフスキー)
・カルミナ・ブラーナ    (オルフ)

 

  指揮:小林研一郎 
  読売日本交響楽団
  合唱:武蔵野合唱団、フレーベル少年合唱団
  ソプラノ:澤江衣里
  テノール:高橋淳
  バリトン:大沼徹

 

炎のコバケンの指揮、この2曲ともなればプログラムを見ただけでわくわくするような内容。


しかも「1812年」は合唱付きだ。

 

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最初の「1812年」は期待通りの雄大な出来。

 

冒頭ヴィオラ、チェロの六重奏に続いて静かに合唱が入ってくる。

 

手馴れた指揮で過度に効果を狙うのではなく、要所要所でブラスを強調して音楽を引き締めながら流れていく。

終盤ではオルガンの前に金管楽器の別動隊(バンダ)がずらり並び合唱も加わり壮大な音の絵巻を展開。


大太鼓やチャイムは控えめだったが合唱が入るだけでも十分効果的だった。

 

ブラボーが飛び交い満員の会場は早くも興奮状態。

 

休憩の後は「カルミナ・ブラーナ」

 

「カルミナ・ブラーナ」をこの合唱団が取り上げるのは実に17回目だそうだ。

実は私は武蔵野合唱団のカルミナを聴くのは2回目。

7年前に娘が所属していた川越奏和奏友会吹奏楽団の演奏会だった。

 

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テノールはその時も高橋淳さん。

高橋さんにはかつて北原先生の時の沼響の第九にも出演していただいた。
その頃から見て今は外見が一変している。

今やカルミナのテノールといえば高橋淳。

久石譲指揮の「カルミナ・ブラーナ」でも歌いテレビでも放送されていた。

 

今日も個性的なパフォーマンスと歌唱で存在感は他を圧していた。
他の人たちも触発されて演奏のヴォルテージが上がって行くのがよくわかるほど。

 

合唱団はアマチュアながらこの難曲を暗譜で歌い切り、力いっぱいの名演に演奏が終わっても拍手は鳴りやまず席を立つ人もいない。

自分は帰りの電車が気になり演奏終了直後に抜け出すつもりが、この状況で立ってしまうと非常に目立つ。

しばし様子を見ながら拍手していた。

 

最後に小林研一郎さんの合唱団を讃えるスピーチでお開きとなりました。

 

youtubeはカルミナ・ブラーナのフラッシュ・モブ

 

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2019年7月24日 (水)

ライトナーのブルックナー

晴れ時々曇り。雲は多いがようやく夏らしくなってきた。

今日初めてクマゼミの声を聞いた。

 

今年のツバメは巣立ったと思い2ヶ月ぶりに車庫に車を入れた。

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無意識に巣のある場所を見上げると1羽のツバメが庇に停まっている。

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取り残されてしまったのだろうか?

無邪気に首を傾げながらこちらを見ている姿に警戒心は感じられない。

 

今日は久しぶりにブルックナー。

フェルディナント・ライトナーの第9番を聴く。


Hanssler Swr Musicから出ているCDでライヴ収録。

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交響曲第9番ニ短調(1894年初稿 ノヴァーク版)

  フェルディナント・ライトナー(指揮)
  シュトゥットガルト放送交響楽団
 
  録音:1983年11月14日 
     シュトゥットガルト、リーダーハレ

無駄のない透明な響き、虚飾を排した冷たいほどの厳しさの中に滔々と流れていく音楽。

 

恐ろしいほど耳の良い人なのだろう。

全てを知り尽くした人による全ての楽器が完璧なバランスで鳴り響いているブルックナー。

 

3年前に同じ演奏を聴いていた。

 

ダブリ買いだった。orz

 

Youtubeはライトナー指揮のバッハ、アリア

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2019年7月23日 (火)

紀尾井ホール、MMCJコンサート

梅雨未だ空けず、昨晩も県西部で大雨。磐田では橋が流された。

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先日、ポコとの朝の散歩の途中で用水路の堤防上にカルガモを見た。

逃げずに下ばかり見ているので良く見ると川面にヒナの姿が。
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堤防上に上がれず、ピィピィ鳴きながら親の方を見ていた。

しばらくすると親が降りて一緒に流れていった。

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東京滞在二日目の土曜日、MMCJ(Music Masters Course Japan)のオーケストラコンサートに行っていた。
場所は四谷の紀尾井ホール。

 

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MMCJは指揮者の大友直人が中心となっている世界の若い音楽家たちを対象とした室内楽の中心の国際音楽教育セミナー。
今年で19回を迎えるという。

 

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講師陣ではニューヨークフィルの音楽監督を務め、現在ドイツのNDRエルプフィル(旧北ドイツ放送響)首席指揮者のアラン・ギルバート一家が目を引く。

本人のアラン・ギルバートをはじめ父のマイケル・ギルバート、ニューヨークフィルのヴァイオリン奏者だった建部洋子、妹のリヨン国立管のコンサートミストレルのジェニファー・ギルバートら一家総出の出演。

この日はセミナーの最後を飾るオーケストラコンサートで、セミナー参加者のほか講師陣や在京のプロオケ奏者などの混成オケ。

 

プログラムは

・交響曲第44番 ホ短調 「悲しみ」   (ハイドン)

・室内交響曲第1番 ホ長調       (シェーンベルク)

・Novelette for Violette ~ On a Theme by Scarlatti(2017) (荻森英明)

・交響曲第2番 ニ長調          (シベリウス)

 

というもの

 

最初のハイドンは指揮者なしでコンマスはアカデミー室内管の首席ハーヴィ・デ・スーザ
2曲目からのコンミスはジェニファー・ギルバート。

指揮はシェーンベルクはマイケル・ギルバート。
後半の2曲は大友直人が指揮。

最初のハイドンは指揮なし。


きっちりアンサンブルを整えた優等生的なハイドン。
前日の芸大の学生が中心だった演奏よりも、プロのテイストが多少上回るように聞こえたのは多国籍メンバーの集まりだからか。
第2楽章のホルンのハイトーンは見事。

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シェーンベルクの室内交響曲第1番の指揮はマイケル・ギルバート。

ニューヨークフィルのヴァイオリン奏者でストコフスキー時代のアメリカ交響楽団のコンマスだった人。ニューヨークフィルの音楽監督だったアラン・ギルバートの父。

このMMJCの講師陣の最長老にして中心的人物のようだ。
眼光鋭く見るからに只者でないオーラが漂う。

若い音楽家達への深い愛情と包容力も感じられ難曲をきっちりまとめた手堅い出来。

 

後半は大友直人の指揮で最初に日本の若い作曲家荻森英明によるNovelette for Violette ~ On a Theme by Scarlatti(2017) 

この曲はアレッサンドロ・スカルラッティの可愛らしい歌曲「すみれ」による自由な変奏曲。

かなり注意して聞いても「すみれ」のメロディはほとんど聞こえてこない。

前半は親しみやすい雰囲気の一幅の田園詩の趣。

後半になると壮大な映画音楽のような曲になっていた。
客席には作曲者の姿。

 

シベリウスは10型の小ぶりな編成ながらオケは必要十分な響き。
使用譜面は新全集版を使用しているらしく、木管楽器で聞き慣れぬ音が鳴っている。

要所要所にニューヨークフィルやロイヤルストックホルムフィルなどの海外オケやN響、都響の奏者を配して響きとアンサンブルを引き締めていた。

第2楽章の歌には聴いていて熱くなったほどフィナーレの熱い盛り上がりも壮大な出来だ。

 

若い音楽家達の音楽への熱き思いを堪能した二日間。

 

YoutubeはA.スカルラッティの「すみれ」、テバルディの歌

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2019年7月15日 (月)

東京芸大管打楽器シリーズ2019、ベルリン・フィル首席奏者 ヴェンツェル・フックスとシュテファン・ドールを迎えて

今日は「海の日」、未だ雨は止まず。

この長雨と冷夏は異常気象の様相を呈してきた。

 

これほどの長雨は平成5年以来だという。
この年は農作物に影響が出て米不足にもなっている。

 

金曜は吉祥寺でドキュメンタリー「ニューヨーク公共図書館 エクス リブリス」を見た後、そのまま上野へ。

 

金曜夕方の上野界隈、上野駅公園口からはそのまま東京文化会館へ吸い込まれていく多くの人。

オペラ夏の祭典2019-20 Japan⇔Tokyo⇔World『トゥーランドット』の初日だったのだ。

 

自分は東京芸大へ。

奏楽堂に着くと開場を待つ長い行列ができていた。

 

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この日は「管打楽器シリーズ2019 ベルリンフィル首席奏者 ヴェンツェル・フックスとシュテファン・ドールを迎えて」

 

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出演はベルリンフィルの首席ホルン奏者シュテファン・ドールと首席クラリネット奏者ヴェンツェル・フックスのほか、ピアニストの有森博、フルートの高木綾子や新日本フィルのコンマスだった松原勝也ほか在京オケの首席クラスにして芸大の先生たちと、芸大大学院在籍中の選抜学生たち。

 

・ストラヴィンスキー: 《七重奏曲》

・ヒンデミット:ピアノ、金管と2台のハープのための《 協奏音楽》 作品49

・ストラヴィンスキー:《 管楽器のための交響曲》 1947年版

・マルティヌー:《九重奏曲第2番》 H 374

・ラフ:《 シンフォニエッタ》 ヘ長調 作品188

というもの。

 

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珍しい曲のオンパレードで演奏者の顔ぶれも凄い。

ヒンデミットは10の金管楽器と2台のハープとピアノ。
他の曲も特異な編成でなかなか聴けない曲ばかり。

 

沼響が秋の演奏会で取り上げるラフの「シンフォニエッタ」もあるのがありがたい。

 

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開演に先立ちホールに突然トランペットの音が鳴り響いた。

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なんて下手なトランペットだ・・・・

 

するとドールとフックスが入場、フックスの片手にはトランペット。

フックスが吹いていたのだ。

 

通訳を交えてしばらく二人のトーク。

そしてフックスが「レオノーレ」のファンファーレを吹いて退場。

 

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このコンサートはシュテファン・ドールのプロデュースだという。

 

ヒンデミットとストラヴィンスキーの「シンフォニーズ」はドールが指揮して出演メンバーは芸大の学生が中心。

最初のストラヴィンスキーの七重奏曲とマルティヌーは、フックスとドールに加えて芸大の講師陣によるこれぞプロの演奏。

 

最後のラフは以上のメンバーに数人の学生たち。

 

最初のストラヴィンスキーの「七重奏曲」のホール全体に広がるふわりとした響きを聞いた瞬間に「あぁ、これはいい演奏会になりそうだ」と直感。

 

続くヒンデミットでは、モダンでシャープな響き、ブラス・クワイア独特の柔らかでまろやかな響きとフォルティシモの壮大さには「画家マチス」を髣髴させるものもあり、 ハープの2人とピアノの有森博の名人芸も堪能。

 

 

編成の大きな「シンフォニーズ」も、ストラヴィンスキー独特のミステリアスな響きとロシア民謡風のティストが見事に融合。
終盤の悲しげなコラールを聴いているうちにこの曲がドビュッシーの追悼のために書かれたことに今更ながら思いを寄せることができた。

 

休憩中に沼響の女性フルート奏者としばしの立ち話。

 

彼女によると、ストラヴィンスキーのシンフォニーズは秋の演奏会の候補曲のひとつだったとのこと。

彼女「今日聴いていて、無理だとわかったわ」

私「そりゃそうだよ とてもとてもアマチュアが短期で仕上げられる曲じゃないよ」

 

そして後半。

マルティヌーは木管五重奏にヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスの編成。

 

さすがにプロ中のプロの演奏で、学生が多かったシンフォニーズとヒンデミットとは次元の異なる音楽が鳴っている。曲も良いし、本日最高の出来。

特にフルートの高木綾子とホルンのドールが凄い。

聴いていて鳥肌が立ってきた。

それにしても良い曲だなぁ。
マルティヌーがますます好きになってきた。

 

 

そして最後はラフの「シンフォニエッタ」。

沼響の秋の演奏会でも演奏する曲でフルート、クラリネット、オーボエ、ファゴットとホルン各2本の、ちょうど木管五重奏二つ分の編成だ。

リストの交響詩のオーケストレーションにも手を貸しているラフだが、自分の印象では いささか洗練さに欠け野暮な作風の印象があった作曲家。

 

だがここでは馥郁としたロマンティックな香りと、屈託のない喜びにあふれた音楽が鳴っている。
この演奏を聴いていて、こんなに楽しくて良い曲だったんだ。と印象が一変。

 

 

実演でこれだけ珍しい曲に接することができて、しかも望みうる最高水準の演奏に感謝。

 

これで2千円は安いなぁ。

 

東京滞在記、続きは後日。

 

Youtubeはストラヴィンスキーの管楽器のためのシンフォニーズ、ブーレーズの指揮

 

 

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2019年6月23日 (日)

静岡で娘のライヴ

曇り時々雨。昨日は夏至、 図書館の入り口に紫陽花が咲いている。

 

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冬至に「ゆず」夏至には「紫陽花」

 

 

なかなか梅雨は明けずに今日も雨模様の日曜日。

 

昨日の午後はお寺の役員会。そして夜は娘のライヴを聞きに家内と静岡に行っていた。

 

 

静岡まで車で行こうか電車にしようか最後まで迷っていたが、家内が駅前の「イーラde」に入っている無印良品で買い物があるというので、ここの駐車場に車を入れて電車で行くことにした。

 

夕食は、娘が薦めたライヴハウス近くのハンバーグの店で。

 

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娘のバンドの出番は最後だというので、8時過ぎにライヴハウスへ。

 

地下のライヴハウスに入ると若者で一杯。

 

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明らかに違和感のある我々は、最後尾の椅子席に座ってドリンクをちびりちびりやりながら観ていた。

 

アマチュアながら全てオリジナルだという曲を6曲ほど。

 

 

客もノリノリで、娘はキーボードとヴォーカル。
メンバーも手馴れた雰囲気。

 

 

終演後娘に見せられた楽譜?には歌詞とコードが書かれているのみ。
ほとんどアドリヴだったらしい。

 

へーぇ、いつのまにかこんなことも出来るようになっていたのか、と驚き、
初対面のメンバーから挨拶されてぼうーとしつつ電車に乗り自宅到着は午前零時。

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2019年2月17日 (日)

日曜はオーケストラ三昧、木嶋真優のヴァイオリンそして沼響の練習

暖かなで穏やかな日曜日。

ポコも日なたで上機嫌。


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今日は静岡交響楽団定期演奏会、今回は三島。


開演前に、先月感銘を受けた三島の佐野美術館の「甦る刀剣」展に行くつもりで早めに家を出たけれども道路が渋滞。


とても観る時間はなく、やむなく直接ホールに向かうと近くの駐車場は満車。

幸い近くの駐車場に停めることができた。


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コンサートの内容は高関健指揮でオールショスタコーヴィチプログラム。


・組曲第1番

・ヴァイオリン協奏曲第1番 イ短調  作品77

・交響曲第5番 ハ短調        作品47


 高関健  指揮
 静岡交響楽団
 木嶋真優   (ヴァイオリン)


ヴァイオリンは今話題の木嶋真優。


席はほぼ中央前から4番目で完全にソリストがお目当て。

前日の清水公演での好調ぶりは事前情報で入っていた。


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最初の組曲ではフォルティシモでのオケの音の混濁が気になった。

ホールに慣れていないようだ。



そしてヴァイオリン協奏曲。


彼女の超絶のヴァイオリンは期待通り。

変幻自在の音色変化、そしてストラディヴァリウスが朗々と鳴っている。



第3楽章の幽玄な世界ではあたかも薪能の場に立ち会っているかの如し。

古代の巫女の儀式に立ち会っているかのようで、会場の聴衆も釘づけ状態。


パッサカリアの長大なカデンツァを経て終曲のブルレスケに突入するスリリングな瞬間ではゾゾゾっと鳥肌が立った。

これは凄い!


合わせ名人の高関健の棒さばきも見事なもの。


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後半の交響曲も手慣れた指揮にオケも良く応えた熱演だった。


フィナーレで指揮とオケとでテンポの齟齬はあったもののオケが壮大に鳴り切っていて 楽しむことが出来ました。


静響も高関さんが指揮者になってから面白くなってきた。


終演は5時過ぎ。




コンサートが終わった後、興奮冷めやらぬ中その足で沼津市民文化センターへ向かう。

沼響の日曜練習。

場所は小ホール。


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曲はフォーレの組曲「マスクとベルガマスク」の初合わせにラロのスペイン交響曲と サン・サーンスの交響曲第3番。


久しぶりの弦楽器、管打楽器の合奏だ。


なんとか練習開始の6時には間に合った。

静響のコンサートを聴いた沼響の団員が練習途中でポツリポツリと会場に入ってきた。


オーケストラ三昧の一日。



Youtubeは木嶋真優の弾くショスタコーヴィッチ、今日のソロはこの映像よりも凄かった。

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2019年1月21日 (月)

東京大学音楽部管弦楽団第104回定期演奏会のことなど

新たな週の始まり。本日快晴。

日曜は東京大学音楽部管弦楽団第104回定期演奏会に行っていた。

場所はサントリーホール。




9時50分沼津発高速バス新宿行に乗る。


途中足柄SAでトイレ休憩、渋滞で遅れることも予想して昼食用にホットドックとドリンクを購入。


定刻通りに渋谷に到着。地下鉄でサントリーホールへ。

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東大オケは100年近くの歴史を誇る学生オケの雄。


かつて作曲家の柴田南雄氏が1978年に演奏された東大オケのマーラーの演奏を聴いた感想を書いていた。



・・技術的な出来栄えから言えば東京にいくつかある職業オーケストラの真ん中よりも上かもしれぬ。・・・

曲は早川正昭指揮の交響曲第6番。


この一文が頭に残っていて東大オケの同曲の私家版LPも手元に有る。(山岡重信指揮のもの)




今回の曲は


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・組曲「マ・メール・ロワ」  :ラヴェル

・交響詩「死と変容」     :R.シュトラウス


・交響曲第3番 ハ長調「オルガン付き」 :サン・サーンス



   三石精一指揮
   東京大学音楽部管弦楽団
 
   オルガン:小島弥寧子

というもの。


チケットは完売。

今回の座席は1階前から6列13番、ほぼ理想的な場所だ。

 
マ・メール・ロワとサン・サーンスはかつてこのホールでプロオケの演奏を聴いている。


ラヴェルは1995年ブーレーズ指揮のロンドン交響楽団。
サン・サーンスは1989年バレンボイム指揮のパリ管弦楽団。

 
ブーレーズの時は共演予定のポリーニが体調を崩し、予定されていたバルトークのピアノ協奏曲第2番がシェーンベルクのピアノ協奏曲に変更になり、当日になって協奏曲も も弾くことが出来ず、結局シェーンベルクのピアノ小品を数曲弾くだけになってしまった。
その埋め合わせとして、当初プログラムになかった「マ・メール・ロワ」が演奏された。


演奏はこの組み合わせで悪かろうはずもなく手慣れた名演だったという印象。

ちなみにメイン曲は「春の祭典」だった。



バレンボイムの時のサン・サーンスは前プロで、メインはスクリャービンの「法悦の詩」。

中プロとして何かあったはずだが思い出せない。


この時はスクリャービンの巨大編成オケの印象が強烈で、サン・サーンスは透明で美しい演奏だったものの曲の弱点がさらけ出されてしまって期待外れが大きかった印象しか残っていない。




そんなことを思い出しながら、そして今練習中のサン・サーンスのホルンパートを反芻しながら聴いていた。




三石精一は隣町のアマオケ三島フィルの指揮者だったので何度か聴いている。


オケを手際よくまとめる職人的な手腕の中にもがっしりとした構成力で聴き手を掴む手練れの指揮者の印象。


そして開演。




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ステージに登場したのは自分の子どもたちと同じ世代の学生たち。


最初のラヴェルから初々しく清々しい響きがホールに漂う。

良くコントロールされた透明な弦楽器の響きに感心する。

コンマスのヴァイオリンソロなど立派なものだ。


巨大な編成の「死と変容」もクライマックスでの熱く巨大な響きも聴きごたえのあるもの。金管楽器の多少の混濁はやむなしか。



後半のサン・サーンスは手に汗握る白熱の演奏で、空気を揺るがすオルガンの巨大な響きの中で学生たちの熱き思いがストレートに伝わり、会場も興奮状態となっていた。


弦楽器もうまいがオーボエのソロが見事。


アンコールは歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」間奏曲をオリジナルとおりのオルガン付きで。


目を真っ赤にしてヴァイオリンを弾いていた女性奏者たちはこれで卒団なのだろうな。


爽快にして気持ちの良いコンサートでした。


帰りはインフルエンザで臥せっていた娘のマンションに寄り、帰宅は10時少し前。

Youtubeはデュトワ指揮モントリオール響のサン・サーンス交響曲第3番 

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2018年12月28日 (金)

韮山時代劇場で娘のライヴ

晴れ、昨晩は台風並みの強風。

寒波が降りてきたようだ冷えてきた。

娘は友人と東京に遊びに行き家内は年末の買い物。




本日で今年の仕事納め。

社長の年末の挨拶。
昨年は同じ場所に古くからの友人が立っていたことを思い出した。


前社長であった彼はこの3月に急逝。

1年経つのは早いもの。

現社長の話を聞きながら昨年の同じ場面を昨日の出来事のように思い出していた。




今週の火曜日、振替休日のクリスマスイヴには娘が所属するバンドのライヴに家内と行っていた。

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場所は伊豆の国市韮山にある時代劇場映像ホール。


この劇場に来たのは久しぶりで映像ホールの場所がわからない。

道すがらの人に尋ねて案内された場所は大ホールだった。




中に入ると地元の高校吹奏楽部の定演の真っ最中。

早々にホールから出て映像ホールを探す。



するとコミュニティFMの放送局の横に映像ホールの小さな表示が見えた。


会場に入るとさほど広くはないが天井が高い半円形の建物。


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客は出演者を含めて50人ほどが丸テーブルを囲んでお茶やお菓子をつまみながら聴いていた。




ちょうどバッハの「半音階的前奏曲とフーガ」を若い女性が弾いている。

ピアノはヤマハの小型グランドピアノ。

調律が万全でなく、それぞれの音のピッチが不揃いで音が暴れている。

これでは奏者が気の毒だ。


なんとなくチェンバロっぽく軽い響きなのは、楽器のコンディションのためだろう。




ライヴといっても気心知れたアマチュア音楽家たちが集まってさまざまなジャンルの音楽を気楽に楽しむというもの。

出演は全部で11団体と個人。


クラシック有り、フォークギターの弾き語りありロックバンドありといった雑多なもの。



自作のピアノ曲を弾く若い女性や自作の弾き語りを披露する若者達も。

バッハ、ベートーヴェン、ドビュッシーからチック・コレア、日本のポップスエトセトラ。



出演者の平均年齢は若く、聴衆もその仲間とおぼしき人達。

自分がこの中でかなり年長の部類であることを意識する。



演奏レベルに差はあれどお互いに仲間の演奏を無心に楽しんでいるのが良い雰囲気だ。

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このコンサートは今回が5回目だと言うことで娘は第1回からの常連らしい。


娘はヴォーカルのかたわらMCやらホルンを愉しげに吹いたりしていた。


曲はチック・コレアの「ラ・フィエスタ」やメンバーのオリジナル、その他「アランフェス協奏曲」など。



いつ練習したのだろう?



会場で母校の吹奏楽部顧問であり後輩のK君を見つけた。

教え子の高校生がここでイベールの難曲、サクソフォン協奏曲を吹いたのだという。

私「へぇー、音大を目指しているの?」
K「その気はないようです」




終演は5時過ぎ。

帰りに家内と「一匹の鯨」でR50ラーメンと餃子。

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ミョウガが良い味を出している辛口ラーメンだ。

その後家近くの人気のケーキ店「ぺるる」に寄ってみるとケーキは売り切れだとのこと。


ちょうど店のクリスマス・イベントでトランペットの演奏を披露していたらしくサンタの衣装の男女が楽器を片付けていた。

よく見ると男性は市内老舗吹奏楽団の顔見知りの団員。



ともあれ、おいしいケーキや紅茶もいただきながら娘の活躍を見ていた2時間余り。



ここ数年でも印象的なクリスマスイヴ。


youtubeはチック・コレアの「クリスタル・サイレンス」

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